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さあ、そろそろ引き渡し。
そう思って新築現場を見に行ったら、、、
何これ、、、。水道の配管が丸見えなんですけど、、、。これってこういう物ですか?
家づくりは多くの方にとって初めての経験です。
何が正解で何が間違いなのかがわからない、、、。
私は住宅メーカーで15年以上、現場監督として働いております。延べ1000棟以上のお客様の引き渡しに携わってきました。1級建築士、1級施工管理技士、宅建士、インテリアコーディネーターの資格を持っております。その経験を活かしてお話させていただきます。
もうすぐ引き渡し、ようやく待ちに待ったマイホーム、、、と思っている矢先に排水管がむき出しの状態を見ると不安になりますよね。
結論からお伝えすると、土を埋め戻して排水管を隠すべき、です。
理由も含めて詳しくお伝えさせていただきます。
是非、最後までお付き合いください。
排水管がむき出しになる理由
まずは、どうして排水管がむき出しになってしまうのか、という理由をお伝えさせて頂きます。
理由は3つあります。
- GL設定が高い為
- 地面が低く土が足りない為
- 住宅メーカーの仕様の為
1つずつ説明していきます。
地面の高さ設定(GL設定)が間違ってそうな現場
GL設定とは地面の高さのことです。(ジーエル設定、と呼びます)
GLについて詳しく知りたい方は外構で失敗しない為の家の配置、GL計画、新築打ち合わせで必ず確認する7つの事をご覧ください。
GL設定は設計士との打ち合わせの時に決めているはずです。
- 水害などから家を守る
- 残土の量を減らす
- 水道の排水勾配を確保する
を考慮してGL設定をしています。
基本的にGL設定は高めに設定するものです。
GLを高くするデメリットはあまり無い為です。
GL(地面の高さ)を高く設定したため、通常であれば排水管が地面の中に隠れるはずが、土が足りなくてむき出し、というパターンです。
これが排水管がむき出しで一番多いパターンです。
残土って何だっけ?という方は【残土処分費の相場】 残土を安くする方法を1級建築士が徹底解説をご覧ください。残土について詳しく説明してます。
2つ目は造成後、解体後のGLが低く土が足りない、という状況です。
1つ目の理由と似ていますが今回はGL設定が高いというよりは元々の地面が低い、というものになります。
建て替えなどで解体する現場で起こりやすいパターンです。
解体で地面の高さが大幅に下がってしまうことが多いためです。
元々あった建物の基礎が地中深くまで入っていることもあり、解体すると現状の地面よりも下がることは珍しくありません。
また、造成に関しても条例で盛り土の高さが制限されているとGL設定と比べて低い位置で整地が終わっているケースもあります。
配管を土で埋め戻そうにも土がなくて、むき出しの状態になってしまう、、。という状態です。
この写真の状態だと住宅メーカーの仕様で排水管がむき出しになってます
最後、3つ目は【住宅メーカーの仕様がそのようになっている】ということです。
基礎の立ち上がりから排水管が出ているのであれば、その住宅メーカーの仕様で排水管がむき出しになっていると考えられます。
住宅メーカーの仕様だったとしても基礎から50センチ程度が配管が見えている程度だと思います。それ以上配管が見えているのなら何らかのミスです。
建物の基礎から配管が出て、水道のマスの間までが見えているのであれば住宅メーカーの仕様だと思われます。
それ以上の範囲で配管がむき出しなのであれば土が足りない、などの別の問題も考えられます。
なんでわざわざ配管をむき出しにするような仕様にしてるの?見た目も悪いし、、、。
住宅メーカーの考え方にもよりますが、基礎の立ち上がり部分から配管を施工したほうが排水の勾配が確保しやすい、配管の詰まりなどメンテナンスがしやすい、という理由で敢えて排水管を丸見えの状態にしているメーカーもあります。
排水管がむき出しになっていても大丈夫!?
排水管がむき出しになってしまっている理由はわかった、、、。でもこのままでも大丈夫なの?
見た目も良くないですし、このままでいいのか心配になりますよね。
むき出しの配管についてよくある質問は以下の3点です。
- 早めに土を入れて排水管は隠したほうがいい?
- このままで建物の完了検査って合格するの?
- 住宅メーカーの仕様であれば見えたままでも大丈夫?
順番に説明していきます。
住宅メーカーの仕様でない場合は排水管は早めに土で埋め戻してもらいましょう。
排水管は土に埋められる前提で作られている為、紫外線に長時間さらしたくない部材です。
また、土が足りない状態で長期間に渡って排水管を放置することで排水管がたわんでしまうこともあります。
排水管が途中でたわむことで、トイレットペーパーが途中で詰まったりなどのトラブルが起こりやすくなります。
また、雨水を流す配管は勾配がついてないこともあります。(現場の状況によって、勾配が確保出来ないこともあるため)そんな状態で、配管がむき出しの状態だと徐々に配管がたわんで勾配が逆になってしまうことも、、、。
せめて2〜3ヶ月以内には埋め戻してもらうようにしましょう。
早めに土で配管を隠したほうがいいのは分かった、、、。ネットを見ていると配管がむき出しの状態だと完了検査が合格しないって目にするんだけど大丈夫?
完了検査に合格しないと建物の引き渡しは出来ません。
安心してください、完了検査は合格します。
過去に100件以上は排水管がむき出しの状態で完了検査を受けたことがありますが、落ちたことは1度もありません。
ネットの情報を見ていると排水管が見えていると平均GLの高さが変わるから、完了検査に合格しないというようなことが書かれている記事も見ます。
完了検査の検査員もプロです。GLの高さが排水管が見えていることとは無関係だということはわかってます。安心して完了検査を受けてください。
基礎の立ち上がりから排水管を施工している住宅メーカーであればそれが仕様なので特にむき出しの状態で放置していても問題ありません。
そういった箇所に使用してる配管部材は紫外線に対応した物です。
紫外線に強いVUストロング管
そのままでは心配、というようであれば紫外線での劣化を防ぐ為の塗料があるのでそちらをお使いいただくとより安心かと思います。
ただ、仕様としては紫外線対応の部材を使っていたとしても配管は永久に使用出来るものではありません。いつかは傷んでひび割れなどの不具合が出てくることを理解しておきましょう。
排水管を隠すための埋戻しは誰に頼むべき?
排水管を隠すために土の埋戻しをしてほしいけど誰に頼んだらいいの?埋め戻すのってお金掛かるの?
これが問題ですよね、特にお金が掛かるのかどうか。住宅メーカーの工事に含まれているかどうかが問題ですよね?
経験が豊富な現場監督であれば事前に埋戻しが見積りに含まれているかどうかの説明はしているはずです。
- 住宅メーカーの見積りに土の埋戻しまで含まれている
- 住宅メーカーは家を建てるまでの工事なので配管が見えていても埋戻しはしない、外構工事で土を入れてください。
というような説明が事前にあるべきだと私は考えます。
お客様に「配管が見えているんですが、これが普通ですか」と聞かれてから「それは外構工事で土を戻してくださいね」と言われても納得されないことがほとんどです。
なので、現場監督は事前にお客様に説明してることが多いです。
こういった問題はトラブルになることが多い。。。
とは言え、説明を聞いていても忘れてしまっていることもあるので一度住宅メーカーに聞いてみてください。
書面がないと不安、、、。うまく言いくるめられそう。埋戻しは見積りに入ってませんよー、って言われて終わってしまいそうで、、。
良心的な住宅メーカーであれば見積書や資料があるのでしっかりと説明してくれるはずです。
なので、まずは「配管がむき出しの状態なんですが、これってあとから埋め戻すんですよね?」と住宅メーカーに聞いてみてください。
住宅メーカーで埋戻しをしてくれるなら何の問題もありません。お任せしましょう。
ただ、現場の状況によっては外構工事が終わってからじゃないと埋め戻しが出来ない場合があります。
土留めのブロックをしないと、土が流れてしまって埋戻しが出来ない。というパターンです。
こういった時は外構業者に土を入れてもらうようにしましょう。
それ以外でも、「住宅メーカーの工事には埋戻しが見積りされていない」という場合も外構業者で埋戻しをしてもらったほうが安くつきます。
住宅メーカーが埋戻しをしようとするとそのために土を用意したり、重機を準備しないといけません。外構業者であれば、どっちみち外構工事で土も重機も準備しているので見積りが安くなります。
外構業者に相談してみましょう。
土の埋戻しをなるべく安くする為には?
外構業者に相談したいけど、知り合いがいない、、、。住宅メーカーの外構業者は見積りが高くなりがちって聞くし、、、。
住宅メーカーの外構業者、もしくは住宅メーカーから紹介された外構業者は中間マージンが発生するので見積り金額が高くなりがちです。
およそ10%〜30%くらいの中間マージンが住宅メーカーの取り分です。
150万円の外構工事だと中間マージンで40万円程度が発生してる、、、。結構大きい金額です。
かと言って、他に頼める知り合いの業者もいない、、、。
グーグルで「〇〇(住んでいる地域)外構業者」と検索しても、その業者が本当に安心出来る業者かどうかわからないし、、、。
そんな方には外構の一括見積もりサイトを利用するのがオススメです。
特にオススメがタタウンライフリフォーム エクステリア・外構リフォームです。厳選された優良業者だけが登録されているので安心してお任せ出来ます。(厳選されすぎているのでお住まいの地域で紹介出来る業者がいない場合もあります)
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外構業者は変な業者に依頼してしまうと、施工品質は荒いし、見積りは高いし、、という後悔ポイントを増やしてしまう原因になります。
また、ハウスメーカーの紹介してくれた外構業者と相性が悪い、、という方は【ハウスメーカーの外構は断るのはアリ!?】メリット、デメリットを徹底解説もご覧ください。
【ハウスメーカーの外構は断るのはアリ!?】メリット、デメリットを徹底解説信頼のおけるハウスメーカーの営業から紹介された外構業者だから、ということでそのままその業者に依頼したら結果的にトラブルが多くなってハウスメーカーとも関係性が悪くなってしまった、、、。ということも。
家づくりは外構工事が終わってようやく一区切りがつきます。
最後まで気を抜かないように、あともう少し頑張りましょう!