施主検査で色んなところにキズを発見、、、。一体どこまでだったら言っていいの、、?
もうすぐ待ちに待った新築住宅の引き渡し。
その前にあるのが施主検査(竣工検査とも言います)。
SNSなどで色んな人が「こんなキズが見つかった」、「あんな不具合があった、、」と言っているけど、実際の所どこまで自分たちでチェックしていいかわからないですよね、、、。
私は、住宅メーカーに15年以上現場監督として勤務しております。延べ1000棟以上のお客様を引き渡し、施主検査だけで言うと他の監督の現場など含めると3000件は経験済みです。1級建築士、1級施工管理技士、宅建士、インテリアコーディネーターの資格を持っております。
多くのお客様にとっては家は一生に一度の買い物です。
「ここで指摘しとかないと、ハウスメーカーや工務店は直してくれないんじゃないの?」という心配からついつい細かくなってしまいがちな施主検査。
施主検査時の指摘でここだけは外したらいけないポイントをプロが徹底解説します。
この記事をご覧いただくと、
- 施主検査で絶対に行ってほしいこと
- 引き渡し後にキズを見つけてしまった場合
- これから引き渡しに向けて大事なポイント
が、わかります。
是非、最後までお付き合いください。
新築住宅でキズを見つけてしまい「これって私の家だけ!?他の人の家はすごいキレイだったのに、、、」という方は是非【新築なのに傷だらけ、、、】こんなのは私の家だけ!?を御覧ください。キズの目安の個数、なぜキズがつくのか、などを丁寧に解説してます。
【新築なのに傷だらけ、、、】こんなのは私の家だけ!?そもそも施主検査とは、、、
まずは、簡単に施主検査がどういうものかをお伝えします。
施主検査とは建物の引き渡し前にお客様に完成を見てもらって、このまま引き渡しをしても大丈夫か、というのを確認してもらう検査です。
お客様が気になる箇所にテープを貼ったり、気になる箇所を図面に書き込んだりします。
その後、該当箇所を直してもらって引き渡し、という流れになります。
ハウスメーカーによっては施主検査をしてなかったり、内覧会、という形でお客様に完成した家をご覧になってもらってるパターンもあります。
必ずお客様に立ち会っていただく必要はありませんが、仕上がりが不安、、、という方は立ち会って頂いたほうがよろしいかと思います。
施主検査が無かった、という知り合いもいたけど、、、。
ハウスメーカーや工務店の考え方によっては引き渡しの時まで完成の喜びをとっておいてもらう、という考えで施主検査をしていない事もあります。
施主検査を希望されるのであれば一度、担当の営業に聞いてみてください。
もちろん、施主検査はしなくても社内での完成検査は行っているので建物が酷い状態で引き渡しされる、、、ということはまず無いです。
施主検査で絶対にやるべき3つのこと
家を建てるのは初めてだから何を指摘したら良いのかわからない、、、。
ほとんどの方がそうだと思います。
- 細かすぎることを伝えて変な空気になったらどうしよう、、、
- 当たり前のことを聞きすぎて馬鹿にされそう、、、
- 分からない事が分からない状態、、、
大丈夫です、ほとんどの方が同じ状態です。
この3つを実行していただければ問題ありません
- どうやって直すのか、担当者に確認する
- 引き渡し直後に使用する箇所は必ずチェック
- 仕様と合っているか念の為にチェック
順に説明致します。
絶対にやっていただきたい事の筆頭はこちらです。
どうやって直すのかを担当者に確認しましょう。出来れば工事のことをよく理解してる現場監督に聞くのが良いです。
気になった所にテープを貼って、後は手直しをよろしくお願いします、って感じではダメ?
ハウスメーカーからするとお客様の指摘は絶対です。
お客様から指摘されたところは何かしら手を加えないと、、、という意識になってしまいます。
手を加えて、改善される箇所であれば問題ないのですが、逆に悪くなってしまう箇所もあります、、。
- よ〜く見ないとわからないキズを指摘したら余計に目立つようになった
- クロスの継ぎ目を指摘したら、コーキング剤を充填されてホコリが目立つようになった
- 外壁のキズを指摘したら外壁をめくる工事になり、下地や防水まで傷んでしまった、、、
というように、何気ない手直しを伝えたつもりなのに大掛かり、もしくは余計に悪くなる、ということは頻発します。
担当者に「気になる箇所を伝えますが、大掛かりになる、もしくは何も手を加えない方が仕上がりが良い、というのであれば教えてほしい」という旨をしっかりと伝えましょう。
お互いにコミュニケーションを取りながら検査を進めていくのが大事です。
ハウスメーカーの担当者にとって一番都合が悪いのが、「そのキズ、その不具合って住んでから出来たものじゃないの、、、?」という指摘を引き渡し後に言われることです。
お客様からしても、「これは引き渡しを受ける前からあったキズです、、、。私たちこんなキズつけてません、、、」と言いたくないですよね、、、。
これからも長い付き合いになるので、あんまり無理を言いたくない、、、。
引き渡し後に揉めるのはお互いにとってあまり気持ちの良いものではありません。
お客様から引き渡し後によく指摘のある箇所
- キッチン
- 玄関
- LDKの床
- 階段
- 洗面台付近
要は、引っ越しして頻繁に行ったり、来たりするところです。
「何か落とした記憶はないのにキッチンの床にキズがついてる、、」
「玄関のタイルがなぜか欠けている、、、」
など、お客様が生活の中で起きた不具合なのか、元々出来ていた不具合なのかがわかりません、、、。
なので、引き渡し直後によく使う場所は入念にチェックしておきましょう
仕様と合っているかなんてハウスメーカーでやってくれるんじゃないの?
もちろん、仕様の確認はハウスメーカーや工務店の担当者も図面を見ながら確認します。
ただ、確認漏れというのも実際あります。
- 打ち合わせの最後の方で変更した箇所
- ハウスメーカー、工務店の設定品ではなく外部業者から納品したもの
- シンプルに施工業者が間違って工事している
というように、仕様(図面)と違っている場合もありますし、そもそもお客様の持っている図面と工事業者が持っている図面が違っていた、ということもあります、、、。
仕様が違う場合でも引き渡しされてしまうと、やり変えてもらえないの、、?
仕様が違う場合は当然、引き渡し後でもやり変えてもらえます。
でも、場合によっては大掛かりな工事になることもあります。
ですので、引き渡し前にやり変えてもらった方がいいです。
引き渡し後の工事となるとホコリも出ますし、色んな職人が自分の家に出入りするのって気持ち良くないですよね、、、。
場合によっては数日掛かるような工事になることもあります、、、。
過去にはキッチンの品番が違っており、1週間ほど工事に掛かったことも、、。
この場合、工事期間中お客様には仮住まいを提供しました。
ここのチェックはハウスメーカーに任せましょう
でも、全てのチェックを自分たちでするなんて無理、、、。
当然、そうですよね。
ここはハウスメーカーや工務店に任せた方がいい、という項目もあります。
- 床下、屋根裏の点検
- 水漏れなどの設備点検
- 漏電などの電気の確認
SNSなどを見ていると床下の点検をしました、とか、水漏れしていないか確認したほうがいいよ、みたいなことをご覧になることもあります。
このあたりの点検はプロに任せましょう。お客様では見てもわからないことも多いです。
結局、苦労して床下や屋根裏を見ても何が良くて何が悪いのかはお客様ではわかりません。
でも、担当者はしっかり見てくれているのかな、、それが不安、、、。
それはハウスメーカーや工務店との信頼関係の問題です。
そこが不安なのであればホームインスペクションを入れるなど別の対策が必要です。
また、水漏れ、漏電などは第三者もチェックします。
通常、水漏れに関しては水圧テスト、排水検査を行政で行います。
電気も電力会社(東京電力や関西電力など)が漏電の確認を行います。
心配だからといって何から何までお客様が確認する必要はありません。
引き渡し後に傷を見つけてしまった場合
それでも引き渡し後にキズや不具合を発見した場合はどうしたらいいの?
黙って泣き寝入り、、、?
その場合は一度ハウスメーカーや工務店に相談しましょう。
なんとなく、引き渡しをされてしまうともう何も言ったらいけないのかな、という気持ちもあるかと思いますが一度相談してみましょう。
なんか嫌な顔されそう、、、。
もちろん、いい気がしないかもしれませんがキチンとした担当者なら問答無用でお断りするのではなく一度確認に来てくれると思います。
やっぱり最後は担当者との人間関係が大事です。
家づくりの最後を締めくくる為に大事なこと、、、
もうすぐ引き渡し、その前の施主検査というのはとても大事なイベントです。
- このキズどこまで伝えたらいいのかな、、、
- 建て付けが悪い気がするけど大丈夫かな
- 汚れているところがある、、
色々と不安はあると思いますが、まずは担当者に聞いてみるというのが一番大事です。
何も気を遣う必要はありません。
いよいよ家づくりももう終わり、、、なんて思ってないですか?これから一番の難関がはじまります。
実は家づくりで一番クレームが起きやすいのは外構工事です。
外構の打ち合わせは家づくりと連携が取れていないので色々と問題が起こることが多い。
外構で一番大事なのはハウスメーカーや工務店から紹介された外構業者だけではなく、外構専門の業者に一度話を聞いてみる、ということ。
見積り金額や提案も全然違うことがあります。
紹介された業者じゃないとダメだと思ってた、、、。別にどこの業者に聞いてもいいの?
どこで外構しようと問題ありません。
ハウスメーカーや工務店の外構業者は中間マージンが発生しているので見積り金額が高くなりがち、またデザイン力が乏しいことも、、、。
一度、【ハウスメーカーの外構は断らないと損!?】メリット、デメリットを徹底解説をご覧ください。ハウスメーカーや工務店の担当者は教えたくない外構業者の選び方を徹底解説しております。
【ハウスメーカーの外構は断るのはアリ!?】メリット、デメリットを徹底解説外構業者の選び方にどんな選択肢があるのか知りたい方は【失敗しない外構業者の探し方】後悔しない新築には早めの外構計画が重要をご覧ください。知り合いに外構業者がいなかったり、外構業者をどうやって探すのがベストなのかがわからない方には必見です。
【失敗しない外構業者の探し方】後悔しない新築には早めの外構計画が重要施主検査のあとはいよいよ外構工事です。
家づくりのゴールまでもう少し!
後悔のない家づくりをしましょう。