自転車置き場って新築で必要かな〜、自転車はどこでも停めれそうだけど、、、。
家づくりを始めると色々と考えることが多くて、疲れてしまいますよね。
自転車置き場くらい、あとから考えても何とかなるか、、、。
と考えがちですが、大きな間違いです。
早めに自転車置き場を計画しておかないと後悔する家づくりにまっしぐらかも、、、。
私は住宅メーカーで15年以上、現場監督として働いております。延べ1000棟以上のお客様をご担当してきました。
1級建築士、1級施工管理技士、宅建士、インテリアコーディネーターの資格を持っております。
実は、現場監督がお客様から外構についてのご相談を受けることはとても多いです。
新築を引き渡した後に、思い通りの外構が出来ないことに対してクレームを受けることもあります。
今回はそんな経験をもとにお伝えさせていただきます。
・新築時に気をつけるべき自転車置き場の計画
・自転車置き場でよくある失敗事例
・オススメの自転車置き場の計画
新築では早めの外構計画が失敗を減らす大きなポイントです。
早めに外構計画をたてようにも
- 外構業者の選び方がわからない、、、。
- 住宅メーカーの外構業者は仲介手数料があり見積もりが高い、、、。
- 適正な外構の見積もり金額がわからない、、、。
という方も多いです。
そんな方は【失敗しない外構業者の選び方】後悔しない新築には外構が重要もご覧ください。
【失敗しない外構業者の探し方】後悔しない新築には早めの外構計画が重要自転車置き場は早い段階で計画を
自転車置き場の計画は早めにすることをオススメします。
家の打ち合わせの最初、配置計画の段階でしておかないと後からあいている場所に置こうと思っても難しいことが多いです。
自転車は小さいから、余ったスペースに置いたらいいよね。
ちょっとした通路に置こうかな。
と考えている方が本当に多いです。
自転車の1台あたりの駐輪スペースは60センチ×2m程度です。
仮に3台の自転車置き場を作ろうと思うとおよそ2m×2mのスペースが必要です。
駐車場ほど大きくはないですが、無視できない大きさですよね。
駐車スペースはしっかりと考えますが、自転車置き場は考えていない人が多いです。
建物の配置が決まって、間取りを決めて、照明などのインテリアを決めたあとに
「そういえば自転車置き場、どうしよう」と思っても、使いにくい自転車置き場しか計画出来ないことも多いです。
一度、周りの方がどうやって自転車を置いているかご近所を散歩しながら見てください。
自転車置き場、あとから決めたのかなー。変な場所に自転車置いてる、、、。
というお家が多いハズ。
みんな自転車置き場は見落としがちです。
そんな失敗をしないためにこれからお話する注意事項を踏まえて新築の打ち合わせをしていただければと思います。
自転車置き場で新築時に注意すること5選
自転車置き場が必要なことはわかったけど、どういった場所に計画したらいいの?
自転車置き場はスペースさえ確保しておけばどこでも大丈夫、というわけではありません。
・道路から出入りしやすい場所に計画
・雨、風の影響する場所は避ける
・盗難、いたずらされにくい対策が必要
・家の外壁や車が傷つかないように配慮
・深基礎など高低差のある敷地は特に注意
以上の5つが自転車置き場の計画をする際に注意すべきことです。
順に説明していきます。
まずは何と言ってもこれです。
せっかく自転車置き場を計画しても使いにくい場所に計画すると、そのうち使わなくなります。
自転車置き場が使いにくくて、家の前に停めてたりするケースをよく見ます。。。
立地条件にもよりますが
自転車の使用頻度は車より多くなりがちです。
- 子供の通学
- 夫または妻の通勤
- 近くのスーパーへの買い物
- 趣味としての自転車
新築を計画するまではイメージがつきにくいですが、子供の成長と共に
自転車の登場する回数は増えます。
特に子供が複数人になると、より自転車の使用頻度が増えます。
どうしても敷地の奥の方に自転車置き場を計画しないといけない場合は自転車の通路をしっかりと確保しましょう。通路の幅は80センチ程度は必要です。
雨の日は自転車に乗らないから、別に濡れてもいいんじゃないの?
という方もいらっしゃいます。
結論から言うと
雨で自転車の寿命が縮むので屋根をつけましょう。
ということになります。
自転車の各部品は錆びてきます。
自転車にカバーをつける、という方もいらっしゃいますが自転車を使う頻度が高くなると
つけるのが面倒くさくなり、そのうちつけなくなります。
風の影響も考えないとダメ?
吹きっさらしの場所だと、自転車が風で倒されてしまいます。
毎回倒されるとストレスですし、倒れた時に家の外壁や車を傷つけてしまうこともあります。
雨ほど意識することはないですが、出来れば風の影響を受けにくい場所に計画しましょう。
ロードバイクや高級な自転車を買う予定がある方、もしくは既に持っている方は室内に自転車が置けるように家の設計の段階から考えましょう。
地域によっては自転車の盗難やいたずらに注意しましょう。
さっきは道路に近い場所って言っておいて、今度は盗難に注意、、。そんな場所ある?
そんな場所なかなかありません。
道路から近い場所で自転車置き場を計画して、かつ防犯に注意する方法としては
- 鍵を固定できるサイクルスタンドを設置する
- 自転車置き場の入り口に扉をつける
- 玄関付近に自転車置き場を計画する
という方法があります。
お住まいの地域がどれくらい防犯が必要なのかを確かめて、必要であれば対策をすることをオススメします。
近くを散歩してみて周りのお家が自転車の防犯にどれくらい気を使っているのかを確認してみるといいと思います。
家の外壁付近、または車の近くに自転車置き場を計画するのはあまりオススメ出来ません。
大人は大丈夫かもしれませんが、子供が自転車を移動させるのは割と大変です。
車の横を通らないと自転車置き場に行けない、という状況だと車に傷をつけてしまうかも。
車の横や後ろに自転車を置く計画も注意が必要です。
子供は置いてほしい場所に自転車をなかなか置いてくれません。
いざ、帰宅して自転車を置こうと思った時に、自転車が邪魔で一度車から降りて、自転車を置き直す、という手間が増える可能性もあります。
この場合はサイクルスタンドを設置するなど、自転車置き場を固定するのも1つの手です。
また、外壁近くに自転車置き場を計画すると、こちらも出し入れの際に外壁を傷つけてしまう恐れもあります。
毎回同じ場所に自転車のハンドルが当たる、となると同じ場所の外壁が傷んできます。
外壁の種類によっては傷んだ箇所から水が浸透して、後々割れてきてしまう、ということもあるので注意が必要です。
深基礎って何?という方は【深基礎が必要?】外構工事で重要なGL設定の考え方とは?をご覧ください。
要は道路と敷地に高低差があり、その高低差を解消するように基礎を深くすることを深基礎といいます。
高低差があるので、敷地の高い方に自転車置き場を計画すると出し入れに時間が掛かる。
深基礎の場合、駐車場の計画はしっかりとすることが多いですが自転車置き場は忘れがちです。
- 自転車を持ち上げないと自転車置き場に移動出来ない
- 自転車置き場の為にわざわざスロープをつけないとダメ
- そもそも自転車置き場のスペースがない
深基礎は外構計画が複雑になることが多く、自転車置き場のことを忘れがちです。
可能であれば敷地の高い側に自転車置き場を計画するのではなく、低い側に自転車置き場を計画するようにしましょう。
毎日、自転車の出し入れが必要になると、敷地の高い側に移動させるのが面倒くさくなってきます
自転車置き場の計画を後回しにすることでよくある失敗
自転車置き場は早めに場所を決めておくことが重要です。
家づくりの打ち合わせをする時に下記の点について注意しましょう。
・水道配管がありサイクルポートが建てれない
・窓がサイクルポートに干渉する
・シンボルツリーがあり自転車置き場がつくれない
・境界との通路に計画して自転車の出し入れがしにくい
・カーポートと兼用しようとしたけど不便
詳しく説明していきます。
外構工事あるあるです。
水道配管が干渉して外構工事が希望通りに出来ないことは本当によくあります。
サイクルポートに限らず、カーポート、ウッドデッキ、植栽、家庭菜園、、、。例を挙げればキリがないほど、、、。
その他にも水道配管に関連する失敗事例を詳しく知りたい方は新築の外構 失敗しない為に 早めに計画しておくべき理由【1級建築士が徹底解説】をご覧ください。
水道配管ってどういうこと?何に気をつければいいの?
水道配管とは家の周囲に埋められている給水配管、トイレの排水や雨水の配管のことです。
家の配置を決める時、遅くても間取りを決めるときには配管の位置がある程度決まっております。
注意するポイントとしては
- トイレ、風呂、キッチンなどの水回りの建物周辺には配管だけでなく排水マスがある
- 屋根の水下側(雨樋がつく側)には雨水配管が通ることが多い
- 水道メーター付近には給水配管が通る
- 敷地の境界付近は水道配管が通る可能性が高い
そうなんです、サイクルポートを建てることが多い家の周囲は配管が埋められていることが多いです。
サイクルポートの支柱を建てる時に水道配管に干渉しないか、注意して打ち合わせを進めましょう。
サイクルポートを建てようと思うと窓に被ってしまう、外開きの窓が開けれない、というケースもあります。
家の外壁近くにサイクルポートを計画するとこのようなことが起こります。
家の間取りを計画する時にどのあたりに窓がくるかを想定しておきましょう。
特に、洗面所やトイレの窓は外開きが多いので注意が必要です。
この段階でどうしてもサイクルポートと窓が被ってしまうことがあらかじめわかっていれば窓を外開きからFIX窓に変える、開き勝手を変える、など対策が出来ます。
自転車置き場はなるべく道路から出し入れしやすい場所に計画しましょう、とお伝えさせていただきました。
道路から出し入れしやすい場所ってどこかな、、、。限られてきそう、、、。
自転車置き場に最適な位置って家の正面で目立ちやすい場所になりやすいです。
目立ちやすい場所にはシンボルツリーを植えたくなります。
シンボルツリーを植える場所と自転車置き場の最適な場所って被ることが多い、、、。
新築の時にシンボルツリーを植えたけど、あとから
「この場所って自転車置き場に最適かも、、、」となることもあります。
他に自転車置き場に出来そうな場所があればいいですが、シンボルツリーを植えてしまうと自転車置き場がなくなってしまう場合は注意が必要です。
せっかくのシンボルツリーを処分しなくて済むように前もって外構計画を考えましょう。
自転車置き場を計画する時に縦列駐輪にならないようにしましょう。
通勤、通学で自転車を使う時に縦列駐輪だと出し入れが不便です。
特に、朝の忙しい時間帯に自分の自転車を出すのに時間が掛かるのは避けたいですよね。
外壁と境界の通路に自転車置き場を計画すると縦列駐輪になりやすいです、、、。
あとから、「そういえば自転車置き場ってどこにしよう、、、」と思った時は縦列駐輪になりやすいので注意が必要です。
自転車なんてそんなに大きくないし、駐車場と兼用でいいよね!
と考えている方も多いです。
でも、駐車場と自転車置き場の兼用には注意が必要。
- カーポートの屋根から自転車がはみ出て濡れてしまう。
- カーポートのスペースでは自転車が停めれなかった
- 車を停めようとしたら自転車が邪魔になる
カーポートを利用して自転車も停める場合は最初からカーポートを少し大きめに計画する必要があります。
通常の1台分のカーポートの空いてる部分に自転車を停めよう!と思ってもスペースはそんなにあまりません。
カーポートと自転車置き場を兼用した商品を選ぶようにしましょう。
オススメの自転車置き場は?
では、自転車置き場をどこに計画するのがオススメかをお伝えします、
- 建物の軒下
- 玄関の土間
- 大きめのカーポートを計画
- 既製品のサイクルポート
一番スマートに自転車が停めれて、外構計画に大きく影響を与えないのが建物の軒下です。
軒下に自転車を停める場合は家の打ち合わせ段階で軒をどれくらい出すのか、屋根を掛ける方向をどちら向きにするのかを考えておく必要があります。
設計士の腕の見せ所になります。提案力がない設計士だと難しいかも、、、。
玄関ポーチは元々、雨に濡れないように配慮する場所なのでそれに合わせて自転車置き場を計画すると
- 玄関が近くて
- 自転車が雨に濡れなくて
- 道路からアクセスしやすい
という、絶好の自転車置き場が計画出来ます。
今、打ち合わせ中の方は設計士に相談してみることをオススメします。
自転車を特に大切にしている方は室内に自転車置き場を計画するのがベスト
どれだけ雨風対策をしても室内の安心感には勝てません。
ちなみに玄関の土間とは玄関に入って靴の脱ぎ履きをする場所です。
特に玄関土間だと少々自転車が汚れていても掃除がしやすいし、インテリアとしてもオシャレになりそうですよね。
玄関土間を広くするように設計段階から打ち合わせが必要です。
こちらも軒下に自転車置き場を計画する時と同様、打ち合わせの段階から計画が必要です。
- 自転車を玄関土間に置く台数
- 土間の上に置くのか、壁に掛けるのか
- 土間には他に何を収納するのか
- 土間に自転車を運ぶのに大きな手間が掛からないか(高低差がある敷地は注意)
上記の内容を検討の上、自転車を土間に置く打ち合わせを進めていただくと良いです。
敷地に余裕があり、外構で自転車置き場を独立して計画できそうであればサイクルポートを設置するのがオススメ。
駐車場とは別の位置に計画することで駐車時にストレスが掛かることも少ないですし、車を傷つける心配もありません。
見た目もオシャレなサイクルポートもあります。外構のテイストに合わせましょう。
サイクルポートの設置する場所で大事なのは
- 道路からのアクセスがしやすい場所に計画する
- サイクルポートの支柱が水道配管に干渉しないか
- 玄関へのアプローチの妨げにならないように
です。
特に、アプローチ(道路から玄関に行くまでの動線)の妨げになってしまうと見た目も使い勝手も悪いので注意しましょう。
間取り的にどうしても自転車置き場を単体で計画出来ないときは、大きめのカーポートの設置を視野に入れましょう。
自動車と同じ場所に計画すると、どうしてもお互いが停めにくくなってしまいます。
この場合は仕方がない、と割り切りましょう。
その際に配慮したいのが
- 自転車が通る動線を確保する
- 自転車を停める場所を固定する
- 通常よりも駐車スペースにゆとりを持たせる
ということです。
特に、自転車も自動車もどちらでも停めれるスペースにしておくとどちらも停めにくくなってしまいます。
自転車を停める場所にはサイクルスタンドを設置するなど自動車と干渉しないようにする配慮が必要です。
カーポートの計画についても詳しく知りたい方は【外構で失敗したくない方へ】駐車場計画の必須項目7選もご覧ください。
早めに外構の見積もりをすることで後悔ない家づくりを
自転車置き場なんてどこでも大丈夫でしょう?という考えはなくなりましたか?
建物の打ち合わせ段階でそのことに気づいていただけたら外構計画もスムーズにいきます。
建物の打ち合わせが全て終わった段階で外構を考え始めても遅いです、、、。
新築の現場監督をしていて本当に思うのがこれです。
「もっと打ち合わせの時に外構について考えてもらっていたら、やりたいように出来たのに、、、」
多くの方は自転車置き場であろうが、駐車場であろうが「あとから」で何とかなると思ってっらっしゃいますが「何ともならないこともあります」
自転車置き場を例に挙げても
- 建物の軒下に計画?
- 玄関土間に自転車を置く?
- サイクルポート置けるかな?
など、建物の打ち合わせと並行して進めないといけません。
ということは
ある程度早めに外構業者と打ち合わせをしてやりたいこと、だいたいの外構工事の費用感を知っておく必要があります。
外構業者と打ち合わせしようにも、業者の選び方がわからない、、。
住宅メーカーから紹介された業者は仲介手数料が載っているから見積もりが高いみたいだし、、、。
そうですよね、外構業者って普段は接することがないのでどんな業者がいいのか分からないのが当然です。
外構業者の選び方について知りたい方は【失敗しない外構業者の選び方】後悔しない新築には外構が重要をご覧ください。
【失敗しない外構業者の探し方】後悔しない新築には早めの外構計画が重要何を基準に外構業者を決めたらいいのかを詳しく説明しております。
また、その中でも手軽に利用出来るのが複数の外構業者に一括して見積りをお願い出来るサイトです。
無料で、優良な外構業者を複数社紹介してくれるので外構業者の選びはじめに最適です。
無料、、、。何だか、逆に怖い、、。押し売りされたり、個人情報の流出とか。
そういう方は【外構の一括見積もりって不安!?】メリット、デメリットを徹底解説!をご覧ください。
【外構の一括見積もりって不安!?】メリット、デメリットを徹底解説!無料の見積もりサイトについて徹底解説しております。
後悔のない家づくりをするためには早めの外構計画が必須です。
細かい外構工事に関する打ち合わせはあとからでも大丈夫ですが、ある程度やりたいことを最初に決めておくのは大切です。
失敗のない家づくりを!